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こんにちは、ぽっぽです。
今日の一冊はこちら↓
『ランチ酒』原田ひ香(著)
主人公は「見守り屋」として夜に働く30代の女性。
彼女が昼間にその日の仕事を振り返りながら、絶品ランチとそれに合うお酒を嗜む物語です。
様々な事情を抱えた依頼人たちと主人公による、人間ドラマ的な側面もある一冊。
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本の概要(あらすじ)
「私は生きているし、健康だ。元気出そう。へこたれてなんかいられない」
主人公、犬森祥子の職業は「見守り屋」。
営業時間は夜から朝まで。
彼女の元には、様々な事情を抱えた依頼が舞い込む。
子どもの付き添い、ペットの見守り、老人の話し相手……
そんな彼女の唯一の贅沢は、仕事終わりのランチ酒。
離れて暮らす娘の幸せを祈りながら、束の間美味しいランチとお酒に心癒される絶品小説。
こんな人におすすめ
- 夜に働いている人
- グルメ小説が好きな人
- 疲れているときにサラッと読みたい人
夜に働いている人
晩酌ならぬ「ランチ酒」ということで、もちろん飲むのは夜ではなく昼間。
主人公は夜から朝までが仕事の時間なので、彼女にとってはランチ酒といいつつ晩酌ですね。
夜に働いている方は、仕事終わりの”ランチ酒”に興味が湧くのではないでしょうか。
最近では日中からお酒を提供しているお店もたくさんありますが、そうはいっても堂々とお酒を頼める人ばかりではないはず。
主人公もわりと周囲の目を気にしながら飲んでいる節はありますが、そこがなんだかリアルで「私もランチ酒してみようかな」と勇気をもらえるかも。
酒好きのおじさん向けというよりは、主人公と同じく30代くらいの女性(もちろん男性でも)向けの作品かなと思います。
グルメ小説が好きな人
本書は短編小説なので、章ごとにバラエティ豊かなランチが登場します。
主人公がランチを選ぶ基準は「酒に合うかどうか」。
肉丼と芋焼酎、唐揚げ丼とハイボール、ソーセージとワイン、バクテーとタイガービール、鰻と冷酒……
ランチとしては王道のメニューが多いですが、中には「とんかつ茶漬け」なる珍しいものも。
<オムライスと日本酒>という組み合わせも意外で驚きました。
食べ物の描写も細やかなので、グルメ小説好きさんにおすすめです。
疲れているときにサラッと読みたい人
「見守り屋」の依頼者はみな様々な事情を抱えていますが、主人公自身にもまた哀しい事情が。
そのため「ランチ」や「酒」から想像する、明るく楽しげな雰囲気とはちょっと違います。
どちらかと言えば夜の余韻が続く、しっとりと寂しげな雰囲気というか。
どの物語も短くサラッと描かれているので、仕事終わりや疲れているときでも読みやすいと思います。
ガッツリと読みたい気分ではない方や、テンション高めの明るい小説が苦手な方にもおすすめです。
本の感想
「ランチ酒」というタイトルから明るい雰囲気を想像していましたが、どちらかと言えば暗めな雰囲気。
楽しいお酒というよりは、あれこれと考えながら飲むお酒なので「見ていたら私も飲みたくなってきた!」という感じではないかもしれません。
「見守り屋」の主人公をこちらが見守っているような気分になります(笑)
とはいえ登場するランチはバラエティに富んでいるので、食べ物が出てくる小説が好きな方にはおすすめ。
ただ、個人的には主人公の人物像がちょっと掴みづらいかなと思いました。
なんとなくチグハグというか、統一感に欠けるというか。
物語の世界に浸るというよりは、客観的に眺めているだけで終わってしまったので少し物足りなさも感じました。
けれどその分サラッと読めるので、寝る前や隙間時間に読むのもいいかもしれませんね。
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印象に残った言葉(名言)
「子どもができて結婚したんですけど、それが男女の結びつきではなく、家族の結びつきだということがわかっていなかった」
「本当に問題だったのは、お義母さんのことじゃありません。根本はやっぱり、私たち夫婦の関係です。そういうもろもろの問題を話し合ってぶつかり合って解決していくような力がなかった。そこまで相手を必要としていなかったし、関係を築いていなかった」
「若い時はねえ、老人になったらずっと同じだと思っていたけど、老人にもいろいろあるのねえ。若い老人、少し若い老人、ほんの少し老人、まったくの老人、中ぐらいの老人、かなりの老人、深い老人、どうしようもなく老人」
「誰かが歩けば、道の小さな石ころが動く。空気も揺れる。どんなことでも、何も変わらないってことはないのよ」
「私は食べて、飲んで、生きていく。そして、生きていれば何かが変わり、それはどこかであの子につながる」
「私たちはだめな人間だし、これまでも、これからもきっと間違いを犯す。だけど、今日はまあまあうまくいった。それで良いのではないだろうか。これからも問題は出てくるはずだ。けれど、その時考えればいい」
この本の総評
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