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こんにちは、ぽっぽです。
今日の一冊はこちら↓
『青空のむこう』アレックス・シアラー(著)
子どもの頃に読んだ懐かしい小説。
ユーモアを交えた明るい文章は読みやすく、切なくも優しい物語に胸が温かくなった記憶があります。
子どもはもちろん、大人にもおすすめの海外小説。
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本の概要(あらすじ)
「やり残したことがあるんだ」
交通事故で死んでしまった少年・ハリー。
<死者の国>で出会ったのは、大きなシルクハットをかぶった少年・アーサーだった。
アーサーに誘われ、ハリーは家族や友だちに会いに<生者の国>へ舞い降りる。
彼には心に引っかかっている、やり残したことがあったのだーー。
3つの特徴
少年がやり残したこと
主人公は交通事故で死んでしまった少年・ハリー。
気づくと<死者の国>にいたハリーは、同い年くらいの少年・アーサーと出会います。
もう100年以上も死者の国にいるアーサーは、いうならば死者の先輩。
何もわからないハリーに色々と教えてくれます。
<死者の国>には家族や大切な人を捜す人たちが大勢いますが、アーサーもその一人。
彼は顔も知らない母親のことを(手がかりはブラウスのボタンだけ)、ずっと捜し続けているのです。
<死者の国>にはその先があって、それは赤と金に染まった夕焼けの先にある<彼方の青い世界>。
やり残したことをやりとげた人だけがたどり着ける、最後の場所です。
アーサーの母親捜しのように、ハリーにも「やり残したこと」がありました。
そのやり残したことをやりとげるため、ハリーはアーサーとともに<生者の国>へと降り立ちます。
切ない現実
「自分が死んだら周囲の人たちはどのくらい悲しんでくれるのだろう」
ふとこんなことを考えた経験はありませんか?
自分の死後について気になる人も多いはず。
たまに「自分のお葬式を見てみたい!」という人もいますよね。
私は全く見たくありませんが。
死んだら自分の時間は止まってしまうけれど、生きている人たちの時間は決して止まりません。
大人は想像がつくかもしれませんが、ハリーはまだ幼い子ども。
<生者の国>に降り立ったハリーは、自分が通っていた学校に行ってみようとアーサーに提案します。
ワクワクと妄想を膨らませるハリーとは対照的に、どこか消極的なアーサー。
「あまり期待するなってことさ、ハリー。そうすれば、がっかりすることもない」
こんなアーサーの忠告も、右から左へと受け流してしまうハリー。
しかしいざ学校に足を踏み入れてみると、そこには期待外れの現実が。
落胆する彼ですが、全く予想外の嬉しいこともありーー?
本書は子ども向けの作品ですが、綺麗事ばかりではない現実もしっかりと描かれています。
死者のハリーを通して、現実世界で「生きること」そのものについて真っ直ぐに伝えてくれる作品です。
爽やかなラスト
学校を後にしたハリーが次に向かったのは、自分の家。
お父さんとお母さん、そして姉のエギーに会いに行きます。
こちらでも想像とは全く違う現実に驚くハリー。
家族はみんな、信じられないくらい悲しい顔ですっかりやつれてしまっていたのです。
ハリーの死に対するクラスメイトと家族との差がなんだかとてもリアルで。
なんとか家族を元気づけたいハリーですが、声をかけることも触れることもできない彼にはどうすることもできず。
それでもなんとか「やり残したこと」をやりとげようと必死なハリーは、ある方法で姉のエギーに想いを伝えてーー?
大切な人との別れは切なくて寂しいけれど、とても爽やかで美しいラストに心が透き通ります。
本の感想
本書を初めて読んだのは、たしか中学生のとき。
一度しか読んでいないにも関わらずとても印象に残っていた作品です。
”大感動・大号泣”というのとは少し違う、じんわりと心に染み渡るような物語。
大人になって読んでみても、やっぱり素敵な作品だなとしみじみと感じました。
今回再読してみて気づいたのは、これは「生きること」そのものを描いた物語だということ。
子どもの頃に読んだときは「死」や「死語の世界」に焦点を当てていると思っていましたが、実はそうではなかったのですね。
本の内容は変わらないのに、読む年齢や環境や気分によって感じ方が変わるのが、小説の面白いところ。
子どもの頃に読んだきりになったいる本があったら、ぜひ再読してみてください。
新たな発見があるかも知れません。
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印象に残った言葉(名言)
「できるだけいいほうに考えようとするんだ。いやなことを、いやだと思いながらやらなくちゃいけないなんて最低だもん」
「もう一度生きたい。ぼくは強く思った。言葉では言い表せないくらい強く。生きたい。生きて、みんなの仲間に入りたい。今までは当たり前だと思ってた普通のことがしたい」
「行くときがきた。もう二度ともどることはない」
「ちゃんとお別れして、しなくちゃいけないことをきちんとするのは、大事だと思う。さよならを言えたんだから、そんなに気分は悪くない。この先もなんとかなるって思える」
「よし。大丈夫。これでおしまい。今度こそほんとだ。気持ちは決まった。行くよ。<彼方の青い世界>へ」
この本の総評
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