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こんにちは、ぽっぽです。
今日の一冊はこちら↓
『黒い家』貴志祐介(著)
第4回日本ホラー小説大賞大賞受賞作。
内野聖陽さん、 大竹しのぶさんらで映画化もされた作品ですね。
日本で定着している「生命保険」をテーマに描かれた作品なので、リアルな恐怖を味わえます。
人間の狂気が呼び起こす恐怖の連続に、ゾクゾクが止まらない!
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本の概要(あらすじ)
「人間は、一人一人が、まったく違う、複雑きわまりない宇宙だ」
日々保険金の査定に忙殺されている生命保険会社社員、若槻慎二。
ある日顧客の家に呼び出された彼は、予期せず子どもの首吊り自殺の第一発見者となってしまった。
その後会社に送られてきた、保険金の請求書類。
ほんとうに子どもの死は自殺によるものだったのだろうか?
顧客であるその子の父親の態度に不信感をおぼえた若槻は、独自に調査をはじめる。
想像を絶する悪夢が待ち受けているとも知らずに・・・
3つの特徴
黒い家
主人公は、生命保険会社で働く若槻慎二。
東京から京都支社へと異動になった彼に任されたのは、死亡保険金の査定。
病死、事故死、焼死、自殺・・・様々な人間の死を、書類上で目にしてきた若槻。
ある日彼は顧客からのクレーム対応のため、不気味な存在感を放つ「黒い家」を訪れた。
そしてその家で遭遇したのは、顧客である菰田重徳の息子・和也の首吊り自殺現場。
期せずして死体の第一発見者となってしまった若槻だったが、彼には気になることが。
それは、父親である菰田重徳の不自然な態度。
彼の息子はほんとうに自ら死を選んだのか?それとも保険金目当てに殺されたのか?
「自分が第一発見者となったことも仕組まれたのではないか」と疑い始めた若槻は、独自に調査を進めることに。
しかし、恐るべき魔の手はすぐそこまで迫っていてーー
生命保険
「万が一の備え」「リスクの分散」本来こういった趣旨のもと成り立っている<保険>ですが、その裏で金儲けに利用する人間がいるというのも事実。
「保険金詐欺」という言葉もニュースで目にしますよね。
昔と今では保険に対する認識も変化してきていると思いますが、それでもまだまだ日本に根付いている制度です。
著者自身が生命保険会社に勤めていただけあって、細やかに描かれている内部事情。
内側からの視点で、保険のさまざまな問題点や闇の部分が見えてきます。
20年以上も前の作品ではありますが、現在にも通じる内容なだけに、フィクションにはとどまらないリアルな恐怖を体験できる作品です。
人間の狂気
犯人の底知れない狂気が、物語全体に漂う不気味な作品。
殺人の手口に関して疑問に感じる部分はあるものの、そこはフィクションということで。
犯人はサイコパスな人間として描かれていますが、私は犯人だけでなく、他の登場人物にもなかなか怖い面が潜んでいるなと思いました。
こうした人間の深い闇に触れると、正常と異常の境界線はどこにあるのだろう?と足元がぐらつく感覚に襲われます。
本書にも心理学的要素が盛り込まれていて、個人的には「人間らしい心をまったく持たない人間がこの世に存在するのか」という議論にとても興味を持ちました。
序盤は多少もたつくものの、後半からは一気にスピードが上がり、ハラハラが止まらない展開へ。
最初は怖々読み始めましたが、だんだんとページをめくる手が止まらず、ラストまで一気に読んでしまいました。
独特の怖さと緊張感のあるサスペンスホラーなので、オカルト系ホラーが苦手な方でも読みやすいと思います!
本の感想
ずっと興味はあったものの、知人から「すごく怖い」という感想を聞いてなかなか読めずにいた作品。
もともとホラー小説は苦手としていたのですが、貴志さんのホラー小説と出会ってからは認識が一転。
<人間の狂気を描いたホラー>のゾクゾクとした恐怖感に、すっかり魅了されてしまいました。(オカルト系は無理ですが…)
ということで、今更ながらではありますが読んでみた本書。
人間の底知れない欲望や狂気が緻密に描かれていて、非現実的でない怖さがありました。
ただ、個人的には前回読んだ『天使の囀り』の方が独特の気持ち悪さを感じて怖かった気がします。
こちらは専門的な説明が多くてかなり読みづらかったので、読みやすさ的には本書の方がおすすめ。
前者はゾッとする気持ち悪さを、後者はリアルな恐怖を味わうことができます。
怖さの種類が少し違うので、読み比べてみるのも良いかもしれませんね。
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この本の総評
貴志祐介さんの作品
*多重人格障害をテーマに描かれた、驚愕のデビュー作⬇︎

*“防犯探偵榎本シリーズ”1作目⬇︎

*“防犯探偵榎本シリーズ”2作目⬇︎

*“防犯探偵榎本シリーズ”3作目⬇︎

*人間の心に潜む「恐怖心」をテーマに描かれた作品⬇︎

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