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こんにちは、ぽっぽです。
今日の一冊はこちら↓
『鍵のかかった部屋』 貴志祐介(著)
『硝子のハンマー』『狐火の家』に続く、シリーズ三作目。
前作同様、4つの事件からなる連作短編小説でした。
今回も斬新な発想を活かした密室トリックに、頭を悩ませてください!
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本の概要(あらすじ)
「密室は破れました」
元・泥棒の会田は、亡き姉の子どもたちに会うため、数年ぶりに彼らの家を訪れた。
しかし、姪には会えたが、甥はいつまで経っても部屋から出てこない。
不審に思った会田は、封印した『指』を使って、なんとか部屋の鍵を開けようと悪戦苦闘する。
数分後、なんとか扉を開くことができたが、甥はすでに亡くなっていた。
ドアにはサムターン錠、窓やドアには目張りまでされた、完璧な密室。壁には紙テープの飾り付けに、『サヨナラ』の文字。
警察は練炭自殺ということで処理をしたが、純子と榎本は計画的殺人事件ではないかと疑いーー?
3つの特徴
4つの事件
今回も4つの事件を描いた短編小説になっています。
- 佇む男
- 鍵のかかった部屋
- 歪んだ箱
- 密室劇場
それぞれの事件の簡単なあらすじは下記のとおりです。
<佇む男>
奥多摩の山荘で発見された、葬儀会社社長の死体。密室だった現場に残されていたのは、社長直筆の遺言書。
不自然な白幕に、ガラステーブル、遺体の口にわいていた蛆。目撃者の男の子の証言により、事件はさらに困難を極め・・・?
<鍵のかかった部屋>
「サムターンの魔術師」の異名を持つプロの侵入盗、会田愛一郎。ある事件をきっかけに泥棒からは足を洗い、数年ぶりに甥と姪に会いに行った。
しかし、会田を待っていたのは甥の死体。自殺ではないと確信した会田は、榎本に助けを求めて密室事件解明に奔走する。
<歪んだ箱>
同僚との結婚を間近に控えた教師・杉崎。彼は事故に見せかけた密室殺人を計画している。
ターゲットは工務店社長の竹本。欠陥住宅を押し付けられた挙句、杉崎の過去を調べ上げて脅迫してきたのだ。
無事に計画は成功し、安堵したのも束の間。防犯コンサルタントの男が次々に密室のトリックを暴いてゆき・・・。
<密室劇場>
事件が起こったのは、とある劇団の舞台の真っ最中。劇団員のひとりが、ビール瓶で殴り殺されていたのだ。
現場は密室。容疑者は三人。舞台を観にきていた純子と榎本は事件解明に乗り出すが、事態は思わぬ方向へ。
最高難度の密室
表題作の『鍵のかかった部屋』は、榎本さんに最高難度の密室と言わしめた事件。
これまで様々な密室事件を扱っていましたが、「これぞ密室!!」という感じの密室でした。
犯人や動機はありふれていますが、トリックにはこれまでになかった理科系の内容が使われています。
実験っぽい感じで、物理が得意な人は理解しやすい内容だったのではないでしょうか。(私はさっぱりですが)
出てくるすべての要素が密室の謎を解く鍵になっていて、ひとつひとつクリアになっていくのでスッキリします。
ストーリー的にはとても後味が悪いですが。残された姪っ子ちゃんが可哀想すぎる・・・。
卑劣な犯人
今回は、全く同情の余地のない、身勝手で卑劣な犯人が多かったなという印象でした。
特に「佇む男」と「鍵のかかった部屋」の犯人。
今作も密室を破ったらスパッと終わってしまうので、その後の顛末は描かれていません。
前作はそれでも良かったのですが、今作に関してはその後どうなったのかなと気になる物語がありました。
トリックは相変わらずバリエーションに富んでいて面白かったのですが、ストーリー自体はそこまで新鮮味がなかったような。
動機なんかもありがちな感じでしたね。あまり奇をてらった内容が苦手だという人は、読みやすく感じるかもしれません。
本の感想
今作は、犯人はわかっている上で、密室のトリックを解明していくというパターンの物語。
『密室劇場』は、まさかの前作の『犬のみぞ知る』の続きでしたね。もう一度あのへんてこ劇団が出てくるとは思わなかったので、驚きました。
はちゃめちゃ感がすごかったです。
三つ目の『歪んだ箱』は、犯人視点で描かれた事件だったので、これまでと違う緊張感がありました。
純子はともかく、榎本さんは敵側にいると非常に厄介ですね。
というか、純子はなんだかキャラがどんどん天然になっていっているような・・・?
最初の方は理知的な感じだったのに、今や榎本さんも頭を抱えるほどの的外れな仮説を自信満々に披露したり。
個人的には、一作目のふたりの絡みがいちばん面白かった気がします。
シリーズは四作目まで出ているのですが、Kindle Unlimitedで読めるのはここまでなので、続きはしばらく先になりそうです。
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この本の総評
貴志祐介さんの他の作品
✳︎13のペルソナを持つ少女を描いたデビュー作⬇︎

✳︎『鍵のかかった部屋』シリーズ⬇︎


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