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こんにちは、ぽっぽです。
今日の一冊はこちら↓
『ホワイトラビット』伊坂幸太郎(著)
独特な語り口と目まぐるしい展開が印象的な一冊。
最初は混乱しましたが、バラバラだった点が繋がっていく怒涛の後半戦は読み応え抜群!
楽しさを追求した作品だけあって、ユーモアたっぷりのコミカルなエンタメ小説でした。
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本の概要(あらすじ)
「すでに起きてる出来事も、時間がずれないと見えないわけだ」
兎田孝則は呆然とした。
新妻の綿子ちゃんが誘拐されたのだ。
犯人からの要求は、あるコンサルタントの男を捜して連れてくること。
愛する綿子ちゃんを救うべく、必死に男を捜索する兎田。
その一方で、仙台の住宅街では人質立てこもり事件が発生していてーー?
二つの事件をめぐる、予測不能のエンターテインメント小説!
3つの特徴
仙台が舞台のミステリー
本書は仙台の街を舞台に描かれたミステリー小説。
序盤は主人公である兎田孝則の妻が誘拐されるところから始まります。
誘拐ビジネス組織の一員として、あらゆる人たちを誘拐してきた兎田。
そんな自分がまさか愛しの綿子ちゃんを誘拐されることになるとは。
(しかも自分が所属している組織に)
呆然とする兎田に組織側が要求したのは、とあるコンサルタントの捜索。
通称「オリオオリオ」と呼ばれるその男は、なんでも組織の金を詐取したのだとか。
つまり兎田に課された使命は、オリオオリオを見つけ出して組織に引き渡し、綿子ちゃんを救出すること。
……と、ここまではほんの序盤。
ここから物語は読者の想像を超える展開へと発展していきます。
ちなみにもう一つの事件は、仙台のとある一軒家で起きた人質たてこもり事件。
駆けつけた警察と犯人による攻防戦が始まります。
二つの事件の間にも様々なエピソードが散りばめられていて。
点で存在するそれらが徐々につながり始めると、俄然面白みが増していきます!
魅力的なキャラクター
本書は小説を読むというより、舞台を観ているかのような。
もしくは物語を語りかけられているかのような。そんな感覚がした作品です。
登場するキャラクターたちもそれぞれに魅力的で個性豊か。
しかもその個性がちゃんと作品の中で機能しているんですよね。
一人一人に背景があって、実在はしないけれどちゃんと物語の中で生きているのが伝わってきて。
彼らの存在が、独特な軽やかさの中にぐっと深みをもたせてくれています。
私が特に印象的だったのは、特殊捜査班SITの夏之目課長。(犯人との交渉役として登場します)
極上のエンタメ小説
本書は二つの事件をめぐるミステリー小説……
であると同時に、読んでいて楽しい極上のエンタメ小説でもあります。
誘拐事件や立てこもり事件と聞くと重たい内容なのかと思うかもしれませんが、全くそんなことはないのでご安心を。
むしろシリアスな場面でのコミカルなやりとりやが、軽やかな笑いを運んでくれます。
一番印象的なのは、『レ・ミゼラブル』の手法を取り入れた独特な語り口。
唯一この事件の全容を把握している語り手が、あちらこちらへと絶妙なタイミングで読者を誘導してくれて。
とにかく「楽しさ」に重きを置いている作品で、読んでいるこちらも語り手(作者)に愉快に振り回されてしまいました。
本の感想
正直最初は「読みづらいなぁ……」と感じました。
文章自体は読みやすいのですが、ころころ切り替わる場面展開についていくのがやっとで。
思い通りに振り回されている感じがして、すっかり著者の手中にはまってしまった気分です。
中盤にかけては点と点をつなげるのに精一杯ですが、全体像が明らかになっていくと俄然に面白くなっていき。
最初はしつこいなと感じたオリオン座の蘊蓄も(笑)、この作品における大事な個性の一つですね。
独特な語り口・緻密な構成・コミカルな会話・エンタメ性と、癖が強いながらも魅力の多い作品でした。
(ちなみに伊坂作品の中で特に人気のキャラクター「黒澤」も登場しますよ!)
時間を空けてしまうと訳がわからなくなると思うので、できたら時間があるときに一気読みすることをおすすめします!
エンタメ小説が好きな方にはぜひ読んでみてください♪
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印象に残った言葉(名言)
「俺たちは、ルールを破る奴は許せないんだ。せっかく自分たちが我慢して、ルールに従っているのに、何でおまえは我慢しないんだ、そのせいで秩序が壊れてしまう、と感じるようにできている」
「すでに起きてる出来事も、時間がずれないと見えないわけだ」
「社会において、人の行動を自重させるのは、法や道徳ではなく、損得勘定だ」
「そういう無駄なところが、物語を豊かにするんだから」
「人の心は、海や空よりも壮大なんだよ。その壮大な頭の中が経験する、一生って、とてつもなく大きいと思わない?」
「仕事ってのは、人の人生の大半を食い尽くす化け物みたいだな」
「人間はもちろん動物には、攻撃性がもともと備わっており、大事なのはそれをゼロにすることではなく、うまく発散させ、折り合いをつけることなのだ」
「優しくするのはじつに容易いことですが、難しいのは正しくあることです」
この本の総評
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