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こんにちは、ぽっぽです。
今日の一冊はこちら↓
『世にも奇妙な君物語』朝井リョウ(著)
なんか面白そう!という単純な理由で手にとってみた作品。
5つのちょっと不気味で奇妙な物語が収録されています。
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本の概要(あらすじ)
「生きていれば生きていくほど、平等なんてなくなっていく」
収入があり、友人もいて、家事もできる。
そんな大人たちが、なぜ一緒に住んでいるのか?彼らは何をシェアしているのか?
ライターの浩子はとあるシェアハウスに潜り込むことができたがーー?(「シェアハウさない」)
「リア充」じゃない人間は不合格?
コミュニケーション能力を審査され、合否を下される「コミュニケーション能力促進法」が施行された世界。
TwitterもInstagramもLINEもしていない「非リア充」の智子は、審査対象に選ばれてしまった。
彼女は審査会で、大好きな姉をおかしくした大人たちに何を語るのか……(「リア充裁判」)
「世にも奇妙な物語」のファンである著者が書き下ろした、5つの物語!
こんな人におすすめ
- 読みやすい文章が好きな人
- 『世にも奇妙な物語』が好きな人
- シニカルな結末を楽しみたい人
読みやすい文章が好きな人
朝井リョウさんの文章は読みやすいイメージがありますが、本書も例にもれず。
どこかユーモアを感じる軽い文章なので、スラスラと読めてしまいます。
人によっては物足りないと感じる方もいるかもしれませんが、「読み応え」よりも「読みやすさ」を求める方にはぴったり!
「普段あまり本は読まないけど、本家のドラマは好きだから読んでみたい」という方も安心して手にとってみてください。
『世にも奇妙な物語』が好きな人
本書は「世にも奇妙な物語」の大ファンである著者が、映像化を夢見て描いた作品。
実際に「WOWOW」でオリジナルドラマ化されたようですね。
本家の”独特な不気味さ”を醸しつつも、著者らしいさっぱりとした文章なので気軽に読むことができます。
『世にも奇妙な物語』を映像で観るのではなく、文字で読んでみたい!という方におすすめの一冊です。
シニカルな結末を楽しみたい人
正直どんでん返しというほどのオチがあるわけではないですが、それぞれに方向性の異なる結末が待っています。
「この話にはどんなラストが……?」とぜひ想像しながら読んでみてください。
ホラー味のある結末やゾワっとくる結末など色々ですが、私は総じてどことなくシニカルな雰囲気が漂っているように感じました。
最終話にはとある仕掛けが施されているので、最後まで読むとまた全体の印象が変わるかなと思います。
本の感想
私はそこまでテレビドラマの『世にも奇妙な物語』に詳しくありませんが、あの”独特な空気感”は本書からも感じられると思います。
現代風刺的なテーマを盛り込みつつユーモアを交えているので、どこか不気味で滑稽というか。
「怖っ!」というほどホラーではないので(一話目は若干ホラーよりかも)、読む人は選ばないかなと思います。
(好みはけっこう分かれそうですが)
全部で5つの物語が収録されていますが、どれも着眼点が面白くて個人的にはそこが魅力かなと。
私は特に「リア充裁判」の世界観が好きです。オチはちょっと物足りない気がしましたが。
風刺的なテーマながらも現実ではあり得ない設定がまさに「奇妙」で独特の雰囲気でした。
結末が印象的だったのは「13.5文字しか集中して読めな」。(←脱字ではありません)
本家にもありそうな一番シニカルでオチで、場面を想像しながら読むとちょっと不気味。
最終話「脇役バトルロワイアル」は実在する俳優さん・女優さんがモデルになっています。
いわゆる<名脇役>と言われる方々が登場人物なのですが、これをもし本人が読んだらどんな気分なのだろうと複雑な気持ちになりました(笑)
側から見ている分には滑稽で面白いのですが、場合によっては失礼じゃない!?と感じる人もいるかも。
全体的に薄味ながらもそれぞれに違った面白さを味わえるので、本家を好きな人もそうじゃない人もぜひ読んでみてください。
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印象に残った言葉(名言)
「俺が選んだわけじゃないんだ、こんな人生。だけど、俺の人生なんだよ」
「既読とかいいねとか言われても、私の言葉がどれだけ伝わっているかわからないでしょう。きちんと相手の顔を見て、直接話さないと、思いってたぶん伝わらないと思うんだよね」
「あなたのしてきたことは、他者とのコミュニケーションではありません。自分語りの押し付けです」
「あなたの内側から溢れ出る思いや言葉。それが本物のコミュニケーション能力の種、なのです」
「フェイスブックやインスタグラムのいいねとかコメントとか、ラインの既読とかツイッターのリツイート数とか、そういうことに振り回されずに、私にしかできない会話で、お酒や、お世辞を介させなくても成立する関係を、築いていきたいんです」
「子どもは、敏感だ。大人が思っているよりも、人のことを見ているし、空気も読むし気も遣う。大人が大人にそうするときよりも、もっと、ずっと高い解像度で」
「空気を読む人がいるから、空気を読まなくていい人が生まれる。客観性がある人がそばにいるから、客観性を持たなくてもいい人が生まれる。いつだって、脇役的な人間が、最初に息をするのだ」
この本の総評
朝井リョウさんの他の作品
✳︎大学生が主人公の、爽やかな連作短編集⬇︎
【No.161】悩みや葛藤を抱えながらも一歩踏み出す大学生たちを描いた連作短編『もういちど生まれる』朝井リョウ (著)
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