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【No.163】なにげない日常の中で見つける “小さな幸せ” の物語『麦本三歩の好きなもの』 住野 よる(著)

こんにちは、ぽっぽです。

今日の一冊はこちら↓

『麦本三歩の好きなもの』住野 よる(著)

ずっと気になっていた住野よるさんの初シリーズ作品。

早くも文庫化されていたので、早速読んでみました。

日常系のゆるっとした作品が好きな方におすすめです。

これまでの作品とは少し違うテイスト!

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本の概要(あらすじ)

「三歩の日常は今日も、好きなもので溢れている」

 

図書館で働く20代女子、麦本三歩(むぎもと さんぽ)。

 

麦本三歩は、図書館が好き。

 

麦本三歩は、ブルボンが好き。

 

麦本三歩は、魔女宅が好き。

 

麦本三歩は、今日が好き。

 

そんな彼女の何気ない日々を描いた、愛すべき日常小説。

3つの特徴

初のシリーズ作品

本書は著者である住野よるさんにとって初めてとなるシリーズ作品です。

第一集の単行本が2019年に発売され、2021年には文庫化。

そして同じく2021年2月には、第二集の単行本が発売されました。

すでに2冊とも読まれた方も多いのではないでしょうか。

ちなみに小説以外にも、住野よるさん監修のコンピレーションアルバム『麦本三歩の好きな音』がリリースされているようです。

私が今回読んだのは、第一集の文庫本。

ちなみにこちら、一部店舗ではピンクカバーも展開していて、私は意図せずピンクカバーの方を購入していました(表紙は違いますが、内容は同じです)。

こちらが黄色カバーの通常版⬇︎

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そしてこちらがピンクカバー版⬇︎

文庫本の表紙はこのようにイラストですが、単行本の表紙は女性の写真です。

三歩役として表紙を飾っている方は誰なのかな?と思って調べてみたら、どうやら「BiSH」のモモコグミカンパニーさんという方だそうです。

私は音楽方面に疎いので知りませんでしたが、ファンからしたら本の表紙を飾るなんて、たまらなく嬉しいでしょうね。

住野さんが彼女にカバーモデルを依頼した理由は、なんと<ライブでメンバーにビンタされた時のむっとしている顔が、三歩っぽかったから>

予想外の理由に、思わず笑ってしまいました。このエピソードまでがなんだか三歩っぽい!

住野さんとモモコグミカンパニーさんの対談の記事も面白かったので、ぜひ本書と合わせて読んでみてください。

裏側を知れば知るほど愛着が湧きますよね!

麦本三歩というキャラクター

本書は主人公である麦本三歩の日常の物語。

特別なことが起こるわけでも、驚きのオチがあるわけでもなく。

三歩という人間と彼女のなんでもない日々について、ただただ描かれています。

三歩視点で描かれている部分もありますが、ナレーションベースで語られている部分もあって。

「哀れ三歩」などと言っているのは、完全に住野さん目線だそうです(笑)

私は三歩の視点に立って読むというよりは、完全にナレーション側で三歩の思考や行動を客観的に見ている感じでした。

では麦本三歩はどんな人間なのか?本書の冒頭にはこう書かれています。

三歩のことを知らない人に、彼女がどういった人物であるか、例えば周囲の人々が説明するならこんな風に言うだろう。ぼうっとしている、食べすぎ、おっちょこちょい、間抜け。

本人は納得がいっていないらしいですが、まあだいたいこんな子です。

特別な部分は何もない、いたって平凡な女の子、麦本三歩。

本書には彼女の友人や職場の先輩たちが登場しますが、三歩以外の登場人物たちに名前がつけられていないのも特徴です。

「怖い先輩」「優しい先輩」「美人な友達」などなど、愛称だけで呼ばれているんですよね。

物語の前半部分は彼女の日常を中心に描かれていますが、後半にかけて徐々に三歩の内面に焦点を当てていくような構成になっていて。

様々なエピソードを通して、”三歩らしさ”に触れることができます。

個人的に一番印象に残っているのは【麦本三歩は君が好き】の回。

辛い現実に苦しんでいる友達に三歩がかけた言葉が印象的で(おそらく賛否あるとは思いますが)、私が一番”三歩らしさ”を感じた場面でした。

みなさんはどの回が印象に残っていますか?

日々の小さな幸せな

本書の最大の魅力は日常の中に散りばめられている小さな幸せ>を感じとることができるところだと思います。

寒い日の朝に飲む温かい紅茶に感動し、大好きなチーズ蒸しパンにかぶりつき、喜びのため息をつく。

彼女は日常に転がっている「小さな幸せ」を見つける達人で、多くの人が素通りしてしまうようなささやかな幸せを、とても大切にしながら生きています。

とても単純で簡単に思えますが、これが意外と難しいんですよね。

忙しい毎日を繰り返すうち、目の前の小さな幸せにも気づかないくらい、心に余裕がなくなっている人も多いのではないでしょうか。

麦本三歩は私たちと同じように何者でもないし、彼女の日常に特別なことは起こりません。

だからこそ彼女の生き方は読者の心に刺さるし、こうありたいなという憧れでもあるのだと思いました。

モノトーンな日常を彩りを与えてくれるような小説です。

本の感想

住野さんの作品は恋愛ものや青春ものというイメージがありますが、実はサスペンスやミステリー要素も兼ね備えているというのが特徴的ですよね。

 

本書はそんな住野さんが初めて手がけた”シリーズ作品”。

 

先が気になるようなストーリーでも、読者を驚かせるような展開が待っているわけでもなく、あくまで主人公の日常を描いたものです。

 

これまでの読んできた作品とはだいぶ作風が異なるため、とても新鮮でした。

 

読みやすさ云々の問題ではないのですが、なぜかこの作品では<ある程度読むとお腹がいっぱいになる>と言う不思議な現象が…(笑)

 

あ、物理的な意味ではなくです。

 

そのため、一気に読むのではなく、数日かけて少しずつ読み進めました。

 

 

本書に対する感想は、主人公との相性によってだいぶ違うのではないかと思います。

 

三歩のことを「怖い先輩」たちのように可愛いと思えるか、彼女の良い面を素直に受け入れられるかでだいぶ印象が変わりそう。

 

本書に登場する人物たちは、基本的に三歩に対して好意を持っている人ばかりですが、唯一三歩を「好きではない」と言い切る人がいます。

 

私の感覚はけっこうその人に近くて、たぶん私も三歩を嫌いではないけれど好きとは言い切れないんだろうなと思いました。

 

客観的に見ている分には面白いし楽しいけれど、実際に関わるとなると、その人と同じことを思ってしまいそう。

 

彼女の魅力でもある「三歩らしさ」は私の憧れでもあるけれど、同時に嫉妬の対象でもあって。

 

三歩を見ていると「こうなりたいのになれないと自覚している自分」を嫌でも痛感させられます。

 

 

第二集ではきっと彼女の新たな面が見られると思うので、文庫化されたら読んでみようかなと思います!

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印象に残った言葉(名言)

「歩くのが好きな理由について、足を前に出すだけだからだろうなと、三歩は思う。」

 

「無意味な日々も、意味ある瞬間もどっちも大切で、それが一番いいということなんだとのんきに思う。」

 

「あのさ、教訓なんだけど、彼女と別れたあと、相手から身軽になったなんて思われる男にならない方がいいよ」

 

「君の辛さは、私には分からない。だから、もし本当にもう何もかも耐えられないと思ったら、死んでもいい。止められない。死んじゃ駄目なんて、君の辛さが分からない私には決められない。君の人生だから」

 

「誰にでもあるよねー、普段の自分に疲れること」

 

「今まで生きてきて、三歩だから許されてきたことって、あるでしょ?」

 

「ずるいことしたり、人に嘘ついたり、でも生きてかなくちゃいけなくて、自分をそんな嫌なやつだと思いたくなくて、だから他人をたっぷり甘やかして、その代わり甘やかしてもらって、必ずちょっとだけ反省して、生きていくしかないんだと思うよ」

 

「まるで、スレながら一生懸命生きてる大人達が間違ってるみたいで、嫌になる」

この本の総評

読みやすさ
(3.0)
ほんわか
(4.0)
キャラクター
(3.0)
読後感
(4.0)
総合評価
(3.5)

 

住野よるさんの他の作品

✳︎夜になると化け物になる僕と、いじめられっ子の彼女の物語⬇︎

【No.5】~ほんとうのバケモノはどっち?~ 『よるのばけもの』 住野よる(著)

✳︎幸せの意味を考える少女の、不思議な出会いの物語⬇︎

【No.38】~幸せとは何か?を考えさせてくれる、不思議な出会いの物語〜 『また、同じ夢を見ていた』 住野 よる(著)

✳︎”最後の青春”をリアルに描いた、痛烈に響く物語⬇︎

【No.106】「最後の青春」のきらめきと残酷さを描いた、痛烈に心に響く物語『青くて痛くて脆い』 住野 よる(著)

 

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