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こんにちは、ぽっぽです。
今日の一冊はこちら↓
『酒に溺れた人魚姫、海の仲間を食い散らかす』酒村ゆっけ、(著)
Kindle Unlimitedで見かけて読んでみた作品。
独特なタイトルの作品は、それだけで読書欲をくすぐられてしまいますよね。
表紙は可愛らしいデザインですが、タイトル的には意外とエグい内容なのかな？と高まる期待。
（物理的にではなく、精神的にグロテスクなものは好きです）
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本の概要（あらすじ）
「全てが全てクソッたれよ」
不倫関係から抜け出せないOLを心配した口紅がとった、驚きの行動とは？
酒に狂った人魚姫の、仲間達への裏切りの先に待っていた結末とは？
地下アイドルを見守るのはくまのぬいぐるみ？
捨てることに執着するミニマリストが最後に捨てたものとは？
お酒の高揚感漂う、酒テロ系Youtuberによる妄想短編小説。
3つの特徴
Youtuber×小説
私は調べてみるまで知らなかったのですが、著者の酒村ゆっけ、さんはYoutubeで活動されている方だそうです。
「読める酒テロ動画」を主に発信しているようで、YouTube総再生数はなんと4000万回超え。
『無職、ときどきハイボール』という酒テロエッセイも出版されています。
本書は著者が日々お酒を飲みながら妄想している物語を小説にした作品のようで。
言うならば「酔っ払いの妄想記」ですね(笑)
著者のYoutubeを観たことがある方は、こちらも読んでみてはいかがでしょうか？
10編の物語
本書には表題作を含め、10の短編が収録されています。
- 「口紅の弾丸」
- 「外の世界を知らない猫」
- 「フラワーボーイ」
- 「酒に溺れた人魚姫、海の仲間を食い散らかす」
- 「くまのくぅーちゃん」
- 「深夜のOL牛丼」
- 「本当にあったビデオカメラ」
- 「あの頃のクリームソーダ」
- 「ショートケーキの空襲」
- 「 」
このうち語り手が「人間」なのは3編だけで、残りは全て「人間以外の何か」。
口紅だったり、猫だったり、花だったり、牛丼だったり。
人間以外の視点で、人間について語られるというファンタジーな設定です。
常軌を逸した人たち
私は常軌を逸している人の物語がけっこう好きなので「フラワーボーイ」と「 」が印象に残りました。
「フラワーボーイ」の主人公は、花を愛しすぎている青年。
「 」の主人公は、捨てることに執着するミニマリスト。
執着の対象は違いますが、二人ともネジが一本どころか三十本くらいぶっ飛んでいます。
表題作「酒に溺れた人魚姫、海の中を食い散らかす」の主人公・人魚姫も酒に狂ってはいますが、もっとグロテスクなものを想像したのでちょっと拍子抜け。
酔っ払いの高揚感を味わいたい方にはいいのかもしれません。
本の感想
タイトルに惹かれて読んでみましたが、個人的にはタイトル以外に強く惹かれるものは感じられず。
全体的に幼さを感じる文章で、ストーリーにも入り込めず、気がつくと「ただ文字を追っていく」という作業になってしまいました。
ただこの作品、他の方のレビューを見てみると軒並み高評価のようです。
「あれ？私の感性がおかしいのかな？」と心配になってしまうくらい絶賛する声が多かったので、私の感想はあまり参考にならないかもしれませんね。
おそらく著者を知っているかどうかで、だいぶ印象が違うのかなと思いました。
私がいまひとつと感じた文章やストーリーも、著者のファンの方達にとっては、その人らしさが出ていて面白いと感じるのかも。
私とは相性が悪かった作品ですが、読んでよかったと感じている方もたくさんいるので、気になった方は読んでみてください。
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