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こんにちは、ぽっぽです。
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『マリアビートル』伊坂幸太郎(著)
伊坂幸太郎さんの大人気作「殺し屋シリーズ」第二弾となる本書。
シリーズの中でも特に人気が高く、2022年にはブラッド・ピット主演でハリウッド映画化もされています。
第一作目『グラスホッパー』を読了済の方は是非こちらも読んでみてください!
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本の概要(あらすじ)
「マーフィーの法則、そのままだ、俺の人生は」
息子の仇討ちに燃える元殺し屋の「木村」。
大物からの依頼を受けた腕利きの殺し屋「蜜柑と檸檬」。
どこまでもツイていない殺し屋「天道虫」。
それぞれに思惑を抱える殺し屋たちを乗せた新幹線“はやて”は、はたして無事終着駅に辿り着くのかーー?
こんな人におすすめ
本書をおすすめしたいのはこんな人↓
- 『グラスホッパー』を読了済の方
- 疾走感あふれるバトルを楽しみたい方
- コミカルな掛け合いが好きな方
本の感想
9月に最新作『777』が発売されたことにより、話題となっている殺し屋シリーズ。
現在Kindle Unlimitedで一作目から三作目まで無料で読めるので、この機会に『マリアビートル』と『AX』を読んでみました。
一作目『グラスホッパー』も殺し屋たちのキャラやコミカルな会話が魅力的でしたが、二作目はそこに疾走感が加わって、さらに面白くなっています!
もちろん人は死にますが、グロテスクな描写はあまりないはず(?)なので、怖がらずに読んでみてください。
ノンストップ・エンターテインメント
本書は東北新幹線「はやて」の中で繰り広げられる、ノンストップ・エンターテイメント。
新幹線の中で居合わせた殺し屋たちによる、コミカルかつ疾走感あふれるバトルが繰り広げられます。
今回も視点がコロコロと変わる構成で、最初はやはり目まぐるしさを感じましたがすぐ慣れました。
ボリュームは結構ありますが、読み始めたら一気に読めてしまうと思います。
とくに中盤〜後半にかけては面白さも加速!
今回はあまり内容には触れすぎず、主にキャラクターについて語っていきたいと思います。
前作のキャラクター
内容自体は変わるものの、前作のキャラクターが今回も引き続き登場していました。
前作の内容についてもちょこちょこ触れる場面があるので、『グラスホッパー』を読んでから本書を読むことを強くおすすめしておきます。
前作のメインキャラクター「鈴木」「槿(あさがお)」は今作でも実際に登場しましたね。
私は特に「槿」が好きなので、もっと出てくれてもいいのに!と思いながら読んでいました笑
彼は今後のシリーズにも引き続き登場してくれるのではないかと期待が高まります。
そして、前作で唯一の一般人として登場した「鈴木」。
(彼は妻を殺された復讐を果たすために裏社会に潜入していました。踏んだり蹴ったりでしたけど)
彼は今回メインキャラではありませんが、殺し屋たちと同じ新幹線に乗り合わせ、作中何度も登場します。
前回はどこかコミカルで情けない感じもしましたが、今回はわりと淡々としている印象でしたね。
彼が最後に語った言葉がとても印象的で、同時にとても切なくなりました。
“人殺し”がもはやなんの違和感もない物語の中で、やっぱり彼の存在がふと現実に引き戻してくれます。
何をするわけでもないのですが、今回も鈴木の存在はけっこう大事なポイントなのかなと思いました。
彼ら以外にも前作のキャラクターが登場するので、楽しみにしていてください。
個性豊かな殺し屋たち
殺し屋シリーズの一番の魅力は、やっぱり個性的なキャラクターですよね。
前作に引き続き、今作でもユニークな殺し屋たちが奔走します。
メインで描かれているのは下記の四人⬇︎
【木村】
かつては殺し屋だったが、現在は警備員の仕事をしながら六歳の息子を一人で育てている。
息子をデパートの屋上から突き落とした犯人に復讐するため、新幹線に乗り込んだが……
【蜜柑&檸檬】
身長や体型が似ているせいか、よく双子と間違われる二人組の殺し屋。
性格は真逆で、檸檬は機関車トーマスの大ファン、蜜柑は小説好き。
裏社会の大物・峯岸からの依頼で、彼の息子と身代金を運ぶべく新幹線で移動中。
【天道虫】
哀れなほど運が悪く、気が弱い殺し屋「七尾」。
業界内では「天道虫」と呼ばれている。
彼も依頼を受けて新幹線に乗り込んだが、そこで他の殺し屋と鉢合わせてしまう。
【王子】
まごうことなき優等生、しかも美少年。
という見た目をしていながら、悪魔のような所業を平然とやってのける中学生「王子慧(おうじ さとし)」。
どんな殺し屋よりもサイコパスな思考をしており、新幹線内で殺し屋たちを翻弄する。
同じ新幹線に乗り合わせてしまった狙う者と狙われる者、そして掻き乱す者。
先の読めない展開にハラハラしながらも、気づくと誰かのファンになって思わず応援してしまうはず。
私は特に蜜柑と檸檬のコンビが好きです。
最初はなんだこいつら?という感じでしたが、二人の掛け合いがだんだんクセになっていくんですよね。
逆にサイコパス中学生の王子は、憎たらしいを通り越しておぞましくもあり。
他者を操ることや傷つけることへの躊躇のなさと、それを分析して楽しんでいる姿にはゾッとしました。
私はサイコパスな人の思考に興味があるので彼の話にはそれなりに関心が持てましたが、嫌な人は嫌かも。
長いし傲慢だし腹が立つと思います笑。
彼の思惑通りに展開していくのが癪ですが、最後にはそれ相応の結末が待っているので安心してください。
そして今回登場する殺し屋たちの中で、一番怖くなさそうな「天道虫」こと七尾。
(彼に不運が訪れるたび、なんだか妙に親近感が湧いてしまいました)
しかし、よく考えると一番怖いのも彼なのかもしれません。
悪意を持って誰かを殺す人よりも、悪意を全く持たずに躊躇なく殺せる人の方がある意味ヤバいなと。
ちなみに彼は首折が得意で、それはまあ見事にボキッといきます。
ツイていないと嘆く哀れで滑稽な姿と、殺し屋としての戦いっぷりのギャップがすごかったですね。
この中で最も怒らせてはいけない人物ということがわかりました。
鈴木や槿(あさがお)とともに、引き続き登場してくれることを期待しています。
まとめ
前作の『グラスホッパー』を読んでから時間が空いてしまったので、もう一度再読してから読んだ本書。
全く別の物語ではありますが、前作に登場した人物や設定は続けて登場したりするので、再読してから挑んで正解でした。
今作は前回以上に疾走感にあふれていて、ハラハラとした緊迫感を味わいつつも、伊坂さんならではのコミカルな掛け合いを楽しむことができます。
殺し屋シリーズの中で最もファンが多い作品らしいので、一作目を読んだ方はぜひ続けてこちらも読んでみてください!
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印象に残った言葉
「でもまあ、くよくよしててもしょうがないんで、生きてるみたいに生きてみようと思ったんですよ」
「人生には自己正当化が必要なのだ。自分は正しく、強く、価値のある人間だ、と思わずには生きていられない」
「人間は同調する生き物なのだ」
「世の中にはさ、正しいとされていること、は存在しているけど、それが本当に正しいかどうかは分からない。だから、『これが正しいことだよ』と思わせる人が一番強いんだ」
「共有した時間がいくらあろうと、消える時は、それぞれ、一人ずつだ」
「世の中は、禁止事項で溢れているんだ」
「僕自身は、国家の都合やルールとは無関係に、人を殺してはいけないと思う。人がこの世からいなくなって、自我が消えることは、とてつもなく恐ろしくて、悲しいことだから」
この本の総評
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