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【No.151】怒涛のリーガル・サスペンス “御子柴シリーズ第三弾” 『恩讐の鎮魂曲』 中山 七里(著)

こんにちは、ぽっぽです。

今日の一冊はこちら↓

『恩讐の鎮魂曲』中山 七里(著)

『贖罪の奏鳴曲』『追憶の夜想曲』に続く、第三作目。

前作で過去を暴露されてしまった御子柴が今回担当するのは、殺人容疑で逮捕された少年院時代の恩師。

“恩師を救いたい”御子柴と“罪を償いたい”恩師の、涙のリーガルサスペンス!

御子柴は恩師の無罪を勝ち取ることができるのか!?

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本の概要(あらすじ)

「教官。俺はあなたを救いたいんだ」

 

少年時代に起こした犯罪<死体配達人>の過去が暴露された悪辣弁護士・御子柴。

 

金には汚いが腕は確かなことから信頼されてきた御子柴だったが、この一件で依頼人は激減。

 

虎ノ門に構えていた事務所も、移転を余儀なくされてしまった。

 

そんなある日、医療少年院時代の恩師が殺人容疑で逮捕されたことを知った御子柴。

 

強引に恩師の弁護をもぎ取ったが、御子柴の思いとは裏腹に恩師は罪を認めていてーー?

3つの特徴

暴かれた過去

とんでもない幕引きをした前作『追憶の夜想曲』。

まさかこんなに早く御子柴の過去を暴露してしまうとは思っていなかったので意外でした。

法曹界中に知れ渡ることとなってしまった、御子柴が凶悪犯罪者であったという事実。

先行き不安な終わり方をしたため、前作以上に期待が高まる今作でした。

結論から言ってしまえば御子柴はこれまで通りに弁護士を続けているわけですが、

(事務所移転を余儀なくされ、堅気の顧問契約は打ち切られ、スジ者からの依頼は増えたましたが)

今作ではそんな御子柴にさらなる試練がーー?

 

シリーズ一作目の記事はこちら↓

【No.148】悪辣弁護士による怒涛のリーガル・サスペンス!“御子柴シリーズ第一弾”『贖罪の奏鳴曲』 中山 七里(著)

シリーズ二作目の記事はこちら↓

【No.150】怒涛のリーガル・サスペンス “御子柴シリーズ第二弾”『追憶の夜想曲』 中山 七里(著)

恩師との再会

今作で御子柴が担当するのは、医療少年院時代の教官・稲見武雄。

少年時代の御子柴と真摯に向き合い「贖罪」の真意を説いた、御子柴にとっての恩師であり恩人です。

特別養護老人ホームで起きた、入居者による職員撲殺事件の被疑者として逮捕された稲見教官。

その事件を知った御子柴は強引に恩師の弁護をもぎ取りますが、なぜか稲見は御子柴を遠ざけようとします。

罪を認めるだけでなく、有罪判決を望んでいるようにさえ見える恩師の様子に焦燥する御子柴。

冷静沈着で飄々としたこれまでの御子柴とは比にならないほど、熱く感情的になる姿が描かれています。

これまであまり描かれてこなかった、御子柴の人間らしい部分が露出してきた今作です!

本当の敵

裁判というと「弁護士VS検事」の構図が真っ先に思い浮かびますが、このシリーズでは「依頼人VS弁護士」も重要な要素。

依頼人と弁護士が結託して闘うというよりは、依頼人との信頼関係が築けずに苦悩する様子が描かれています。

シリーズ一作目・二作目を読んだ人はわかると思いますが、これまでも依頼人はとある事情によって嘘を吐いていたり、重要な情報を御子柴に隠していたりしていました。

およそ協力的とは言えないクセのある依頼人たちの弁護を担当し、ときには依頼人までもを欺く手法で勝利を得てきた御子柴。

しかし今作はこれまでよりもさらに苦戦を強いられる展開が待ち受けています。

前作までは、協力的ではないにしろ依頼人と御子柴が“目指している方向”は同じでした。

(減刑だったり、無罪だったり)

けれど今作は、御子柴と稲見の目指す方向は全くの正反対。

恩師を無罪にしたい御子柴と、自ら望んで有罪判決を受けたい稲見。

今回御子柴の前に立ちはだかる本当の敵は検事でも裁判長でもなく、依頼人である稲見教官なのです。

頑なに罪を償うことを望む稲見に、動揺を隠せない御子柴。

とてももどかしく、ハラハラさせられました。

今作は一作目、二作目よりもさらに読み応えがあります!

本の感想

前作まではどこか人間味に欠ける印象だった御子柴ですが、今作では彼が珍しく動揺したり感情的になる様子が描かれていて、これまでとはまた違う雰囲気でした。

 

御子柴の過去を知った周囲の反応は予想通りでしたが、唯一読めないのが事務員の洋子。

 

<死体配達人>であった御子柴の過去を知り、それでも事務所を辞めずにこれまで通り接する彼女の腹の内が読み切れませんでした。

 

もしかしたらこのシリーズで一番肝が座っている人物かもしれないですね(笑)

 

今作は物語の構成も面白く、一見なんの繋がりもないと思われた序盤の海難事故の話が、後々重要な<布石>であったことに気付かされます。

 

シリーズ一作目・二作目と読んできましたが、個人的にはこの三作目が一番ミステリーとして構成が面白く、内容的にも深みがあって著者の魅力を存分に感じられる作品だなと思いました。

 

作中に散りばめられている大小さまざまな布石(伏線)が、山場である法廷の場面で「そういうことか!」と繋がっていくのが楽しいです。

 

リーガル・ミステリーとして面白いのはもちろん、主人公である御子柴の成長物語的側面がより読者を惹きつける要素になっているこのシリーズ。

 

ラスト数行のとある人物からの手紙に、御子柴だけでなく私も救われた気持ちになりました。

 

泣ける。

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印象に残った言葉(名言)

「大抵の場合、拙速は失敗に終わることが多い。悪だくみだって同じだ」

 

「自分に関係がなかろうと、そしてどれほど過去に起きたことだろうと、「世間の良識」に反するものなら徹底的に排斥し、圧殺しようとする。そこには論理はなく、感情だけがある」

 

「罪を犯し、逃れ、嘘を吐く咎人たちを見続けた者には到底理解できないに違いない。救われないことがどんなに過酷なのか。裁かれないことがどんなに苛烈なのか」

 

「真相はいつも細部に、あるいは隠れた部分に宿っている」

 

「罪も罰も、それに相応しい人に相応しい形で与えられるべきです。そうは思いませんか?」

 

「この世には人を殺しても罪に問われないことがある。戦争、死刑、少年犯罪、刑法第三十九条、そして緊急避難だ」

 

「恐怖で他人を縛ろうとする人間が一番恐怖に弱い」

 

「誰も自分が事件の当事者になるとは本気で思っていない。ある日突然、自分の運命が泥に塗れるなどとは露ほども想像しない。だからどんな事件が起きても、安全地帯の中でしかものを考えることができない」

この本の総評

読みやすさ
(5.0)
文章
(5.0)
ミステリー
(4.0)
構成
(5.0)
総合評価
(4.5)

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