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こんにちは、ぽっぽです。
今日の一冊はこちら↓
『贖罪の奏鳴曲』中山 七里(著)
最近映画化された『護られなかった者たちへ』の著者である中山七里さんの作品。
『御子柴シリーズ』第一作目で、2019年にはドラマ化もされています。
二転三転する展開に引き込まれる、怒涛のリーガル・サスペンス!
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本の概要(あらすじ)
「勘違いするなよ。罪を償うのは義務じゃない。罪びとに与えられた資格であり権利だ」
ある日川で発見された、男の水死体。
殺害動機については不明だが、被害者はフリーの記者であることが判明した。
捜査により警察が辿り着いたのは、依頼人から多額の報酬を巻き上げる悪辣弁護士・御子柴礼司。
しかし、御子柴には決して覆せない “鉄壁のアリバイ” があってーー?
3つの特徴
リーガル・サスペンス
本作は悪辣弁護士が主人公の、リーガル・サスペンス。
冒頭から主人公が死体を遺棄するシーンで、「弁護士が犯人?」という意外な展開でスタートします。
さまざまな事実が繋がってゆき、最後にはひとつの真実へ。
法廷での裁判の様子もしっかりと描かれていて、最初は難しくて読みづらいのかなと心配しましたが、面白くて一気に読んでしまいました。
人間の暗い部分を突きつけられるので後味が良いとは言えませんが、考えさせられる部分が沢山あって読み応えも抜群です。
読み始めると止まらなくなるので、隙間時間よりある程度まとまった時間で読んだ方がいいかもしれません。
音楽と心
中山七里さんは「音楽」と「ミステリー」を融合させた“音楽ミステリー”のイメージがありますよね。
今作は音楽がメインというわけではありませんが、やはり重要な要素として描かれています。
人間性が欠如していた御子柴が、少女の奏でるピアノの音に覚醒していくシーンはとても印象的でした。
少し大袈裟なようにも感じられましたが、音楽が人に与える影響を目の当たりにした気分です。
ただ、人間性を得た御子柴がいくら罪を悔いたところで、被害者は生き返らないし遺族の苦しみは終わりません。
どんなに悔やんでも、償っても、一生終わることはない「贖罪」。
御子柴の過去編は、タイトルの重さを痛感する物語でもありました。
シリーズの他の作品から読んだ方は、御子柴の過去についてわかる今作もぜひ読んでくださいね。
二転三転する展開
「どんでん返し」は著者の鉄板ですが、今作はどんでん返しからのさらに二転三転する展開が楽しめます。
犯人については予想通りでしたが、その後の展開は予想外だったので久しぶりに「おぉ!」となりました。
ネタバレになってしまうので詳細は書きませんが、怒涛のラストに手が止まらなくなること間違いなしです。
本の感想
かなりボリュームがあるのかなと思いましたが、テンポが良いのでサクサク読めました。
読み応えがあるのに先へ先へと読ませる文章力・構成力は流石ですね。
何とは無しに読み始めても、いつの間にかぐいぐい引き込まれてしまいます。
ミステリーやサスペンスはあまり読まないという方でも、読みやすい作品だと思いますよ。
単純にストーリーやどんでん返しを楽しむこともできますし、内在するいくつかのテーマに焦点を当てて考えながら読むこともできる作品です。
前回読んだ『護られなかった者たちへ』でも<善悪について>や<犯罪者の更生>について考えさせられましたが、今回も同じようなことを考えました。
タイトルにもなっている「贖罪」という言葉の真意が、最後まで読むとわかると思います。
現実世界では決して受け入れられないであろう人間も、小説の主人公ともなるとなぜか応援したくなってしまうのは何故でしょうね?
御子柴の過去を知りつつも、それでも彼の味方をしてしまっている自分に葛藤しながら読みました(笑)
御子柴の過去や御子柴自身については、シリーズ続編でまた新たにわかることがあるのかもしれません。
現在、この御子柴シリーズ全作がKindle Unlimitedの対象になっているので、引き続き読んでいこうと思います。
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印象に残った言葉(名言)
「思いやりというのは多くの場合本人の勘違いか自己陶酔か、さもなければ偽善だ。何が親切で何が迷惑なのか。それは同じ境遇、同じ立場にならなければ到底理解できるものではない」
「要は理由が欲しかったのだ。それがどんなに陳腐であるにせよ、人殺しには理由がなければ、こいつらは安心できないのだ。理由があるから、生きている訳でもないだろうに」
「きっと嘘ってのは自分に吐くものなんだろう。だから、そういう言葉を吐き続ける奴は自分を騙し続けて、いつしか更生の機会を失っていく。償いというのは言葉じゃなくて行動だ。だから懺悔は口にするな。行動で示せ」
「自分以外の弱い者のために闘え。奈落から手を伸ばしている者を救い上げろ。それを繰り返して、やっとお前は罪を償ったことになるんだ」
「勘違いするなよ。罪を償うのは義務じゃない。罪びとに与えられた資格であり権利だ」
「人生に面白いもクソもない。あるのは懸命に生きたか、そうでないかだ」
この本の総評
中山七里さんの作品
【No.120】日本の社会福祉制度の実態を描いた衝撃の物語『護られなかった者たちへ』 中山 七里(著)
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