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こんにちは、ぽっぽです。
今日の一冊はこちら↓
『モモ』ミヒャエル・エンデ(著)
今回私が読んだのは、世界中で愛され続ける児童書の名作『モモ』。
子どもだけでなく、全世代に読んで欲しい一冊です。
昔読んだことがあるという方も、この機会にぜひ再読してみてはいかがでしょうか?
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本の概要(あらすじ)
「時間とは、生きるということ、そのものだからです」
とある円形劇場の廃墟に住み着いた、不思議な女の子・モモ。
モモには「相手の話を聞くことができる」という素晴らしい才能があり、彼女のまわりには、いつでもたくさんの人が集まっていました。
しかし、人間に「時間」を節約させ、余った時間を奪おうとする<灰色の男たち>の出現により、人々の暮らしはしだいに殺伐としてゆき……。
「時間」の真意を問われる、大人にも読んで欲しい異色の冒険ファンタジー!
3つの特徴
児童書の名作
ドイツ作家ミヒャエル・エンデによる、永遠のロングセラー小説『モモ』。
1973年に刊行されて以降、世界各国で翻訳され、愛され続けてきた作品です。
最近ではテレビドラマ『35歳の少女』に主人公の愛読書として登場していましたね。
「どうしてこんなにも世代を問わず人気なのだろう?」とずっと疑問に思っていた私。
今回初めて読んでみて、この作品が単なる子ども向けのファンタジーではないことにまず驚きました。
子どもがワクワクするような冒険ファンタジーでもありますが、それ以上に大人に刺さる”リアル”な部分がとても多くて。
まさかこんなにも考えさせられる内容だったとは……。
自分でもびっくりするほど物語の世界に没入し、夢中で最後まで読んでしまいました。
一度では足りず、何度も何度も繰り返し読みたくなってしまう作品です。
不思議な少女モモ
ストーリーを一言で説明すると「ひとりの不思議な少女が、みんなの盗まれた時間を取り戻す」という物語。
読んだことがある方も多いと思いますが、一応ざっくりとしたあらすじを。
主人公のモモは、街はずれの円形劇場の廃墟に住み着いた、謎の少女です。
ボロボロの服を着た、年齢も素性も不明な女の子。
はじめは街の人々も戸惑っていましたが、しだいにモモを受け入れ始め、交流を深めていきます。
モモにはとある才能があり、それは<人の話を聞くことができる>という力。
彼女に話を聞いてもらうと、自分の考えがまとまり、たちどころに悩みが解決してしまうのです。
なにかあると「モモのところに行ってごらん!」と言うのが街の人たちの決まり文句にまでなり、モモの周囲はいつも人でいっぱいでした。
しかし、ある日街にやってきた「灰色の男たち」の企みにより、人々の生活はどんどん豊かさを失ってゆきます。
「時間貯蓄銀行」からやって来た彼らの目的は、人々の時間を盗むこと。
街の人々は騙されていることもしらずに、時間を節約するため、徹底的に無駄を排除した生活を送るようになりました。
人々は時間が奪われたことにより、人間らしい生き方そのものを失ってしまったのです。
そのことに気づいたのは、たったひとり。モモだけでした。
灰色の男たちはあらゆる手段でモモを懐柔しようと試みますが、モモは一切屈しません。
そんなモモを見守るのは、時間をつかさどる老人”マイスター・ホラ”と、三十分先の未来を見通せるカメの”カシオペイア”。
彼らの助けを借り、モモは盗まれた時間を解放するため、たったひとりで灰色の男たちに立ち向かいます。
神秘的な<時間の国>での物語と、時間泥棒たちとのドキドキハラハラの攻防劇。
それぞれが混ざり合いながら、物語は一気に結末へと向かいます。
”時間”の真意を問う
本書は「時間の真意」について考えさせられる物語。
日々時間に追われ、自分らしい生き方を忘れてしまった現代人に、モモが時間の真意を教えてくれます。
けれど「時間」とはいったい何なのか?
ここでいう「時間」とは、1日は24時間で……というような時計で測る時間のことではなく、”心で感じとる時間”のこと。
言葉で表現しようとすると曖昧になってしまいますが、この「ひとりひとりの心の中にある時間」こそが、本書のメインのテーマになっています。
現代社会にも通ずる普遍的な内容を織り交ぜながらも、子どもも楽しめる冒険ファンタジーにまとめ上げられている点が画期的ですよね。
童話のような雰囲気や神秘的な世界観に惹き込まれながらも、散りばめられているするどい風刺にハッとさせられることも多く。
灰色の男たちに時間を盗まれて余裕を失くしていく人々を、思わず自分と重ね合わせてしまいました。
私もつい効率を重視してしまいがちですが、そうして節約した時間はいったいどこにいっているのだろう?と身につまされ。
気付かないうちに、私も灰色の男たちの手下になってしまっていたようです。
現代社会では<いかに効率よく時間を節約し、無駄を省くか>が重要視されがちですが、本当にそれで心が豊かになれるのか?
今一度自分の心で「時間」について考えてみたくなる作品です。
本の感想
いまさらこの作品の感想を滔々と語るのもなんだかおこがましいので、今回は私と『モモ』との関係について少しだけ。
おそらく多くの人たちが子どもの頃に読んだであろう、児童書の名作『モモ』。
実は私、手に取ったのは今回が初めてなのです。
同著者の『はてしない物語』は読んだのですが、『モモ』だけは頑なに読まなかった記憶があって。
子どもたちは「大好き!」大人たちは「素晴らしい!」と口を揃えて評価するこの作品を、どこか胡散臭く感じていたのだと思います。
「どうせ夢みがちなファンタジーで、綺麗事ばかり書いてあるのだろう」と、子どもとは思えぬスレた思考の持ち主だった私。
それ以降読むきっかけを見つけられず、結局『モモ』を通らないまま大人になってしまったのです。
では何故今になって読んでみたのかというと、”なんとなく”としか言いようがなく。
たまたま『モモ』を目にしたとき、ふと「読んでみようかな」と感じたのです。
タイミングが来たというか。これまではプイッと顔を逸らしていたのに、この時はとても自然に読んでみたくなりました。
その結果、驚くことに私もすっかりこの作品の愛読者となってしまい。
とうとうモモの仲間入りを果たしたというわけです。
『モモ』は全世代が楽しめる作品ですが、子どもと大人では抱く感想や印象に残る部分が違うと思います。
だからこそ、「意地を張らずにあの頃読んでいれば……」と少しだけ後悔。
昔読んだ作品を大人になってもう一度読んでみたら、どのように感じるのか。
『モモ』は子どもの頃に読んだきりだよ、という方はぜひ再読してみてください!
(そしてどう感じたかを教えて欲しいです、ぜひ。)
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印象に残った言葉(名言)
「ほんとうに聞くことのできる人は、めったにいないものです」
「ベッポの考えでは、世のなかの不幸というものはすべて、みんながやたらとうそをつくことから生まれている、それもわざとついたうそばかりではない、せっかちすぎたり、正しくものを見きわめずにうっかり口にしたりするうそのあせいなのだ、というのです」
「いちどに道路ぜんぶのことを考えてはいかん、わかるかな?つぎの一歩のことだけ、つぎのひと呼吸のことだけ、つぎのひと掃きのことだけを考えるんだ。いつもただつぎのことだけをな」
「すると楽しくなってくる。これがだいじなんだな、たのしければ、仕事がうまくはかどる。こういうふうにやらにゃあだめなんだ」
「なぜなら時間とは、生きるということ、そのものだからです。そして人のいのちは心を住みかとしているからです」
「人間が時間を節約すればするほど、生活はやせほそっていくのです」
「光を見るためには目があり、音を聞くためには耳があるのとおなじに、人間には時間を感じとるために心というものがある。そして、もしその心が時間を感じとらないようなときには、その時間はないもおなじだ」
「人生でいちばん危険なことは、かなえられるはずのない夢が、かなえられてしまうことなんだよ」
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