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こんにちは、ぽっぽです。
今日の一冊はこちら↓
『独立記念日』原田マハ(著)
※本書は2010年に刊行された『インディペンデンス・デイ』を改題したものです。
前回読んだ『ギフト』に引き続き、原田マハさんの”アートじゃない方”の小説を読んでみました。
こちらも24の物語が連なる短編小説。
タイトルの通り何かからの「独立」をテーマにした、心温まる内容です。
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本の概要(あらすじ)
「今日が私の、独立記念日」
恋愛、結婚、仕事、キャリア、友人、家族…..
女性たちの心を呪縛する、さまざまなしがらみ。
そんな何かにとらわれ窮屈になっていた心が、ふとした出会いで自由になる瞬間を切りとった24の物語。
寄り道したり、つまづいたり。
それでもまっすぐに歩いていく女性たちの「独立」を描いた、爽やかな連作短編集。
3つの特徴
24の物語
仕事、恋愛、結婚、挫折、別れ……。
さまざまな年代の女性たちが、それぞれの場所から一歩踏み出す姿を描いた24の短編小説集。
大きな何かがあるわけではないけれど、小さな気づきや出会いによって再スタートする主人公たちの様子が描かれています。
- 川向こうの駅まで The future over the Bridge
- 月とパンケーキ The Moon, Pancakes and Someone Like You
- 雪の気配 Dreaming at the Bar Counter
- 真冬の花束 Live Life Until Die
- ふたりの時計 Let Our Time Move
- 転がる石 A Rolling Stone
- いろはに、こんぺいとう A Piece of Memory
- 誕生日の夜 A Surprise at Birthday Night
- メッセンジャー The Flower Messenger
- バーバーみらい Slight Light of Tomorrow
- この地面から Salt on the Earth
- 魔法使いの涙 Sweet Wizard in the Park
- 名もない正座 TM312
- お宿かみわら Paper and Straw
- 空っぽの時間 Me, Empty
- おでき A Spot on My Heart
- 缶椿 A Camellia for you
- ひなたを歩こう Sunny Side of Life
- あまい生活 La Dolce Vita
- 幸せの青くもない鳥 Unblue Blue Bird
- 独立記念日 Independence Day
- まぶしい窓 Little Home Window
- いつか、鐘を鳴らす日 RQ WDB
- 川面を渡る風 Riverside Toast
私の琴線に触れた物語は「バーバーみらい」「魔法使いの涙」「お宿かみわら」。
抱えている悩みや苦しみは人それぞれですが、どの物語も温かい雰囲気なので鬱々とせずに読むことができます。
ゆるく繋がる連作短編
本書は登場人物たちがゆるく繋がる連作短編小説。
前の物語で登場した誰かが次の物語の主人公になって登場します。
次は誰の物語だろう?と予想しながらページをめくるのも楽しそうですね。
とはいえ内容自体がガッツリ交わるわけではなく、全体としてほどよくまとまりがある感じ。
物語が重なっていくというよりは、サッとすれ違っていくような構成です。
視点が変わると印象も変わるもので、前の主人公は客観的にみるとこんな感じなんだ、というような発見もありました。
特にそれぞれの物語の”幕引き”が絶妙で、こちらの心が動いた瞬間、もう少し読みたいと思わせる瞬間でスッと終わります。
それを物足りないと感じる方もいるかもしれませんが、私はとても爽やかな読後で心地良いなと感じました。
「独立」の意味
「独立」と聞いて、みなさんは何を思い浮かべますか?
- 親元を離れて一人暮らしを始める。
- 会社を辞めて独り立ちをする。
- 恋人関係、夫婦関係を解消して独りになる。
私が浮かんだのはこういうイメージですが、同じようなことを思い浮かべた方も多いのではないでしょうか。
本書ももちろんこういった「人」や「場所」からの独立という面もありますが、個人的には「これまでの自分からの独立」を描いているのかなという印象を持ちました。
誰かとの出会いや別れ、ちょっとした出来事などをきっかけに、自分の殻を破って一歩外に踏み出すような。
イメージとしては、閉じていた蕾がぱっと花開く瞬間を切り取った感じです。
何かにとらわれていた心が解放され、自由になっていく主人公たちの姿を「独立」という言葉で表現しているのが素敵だなと思いました。
側から見てわかるような大きな変化ではありませんが、だからこそ自分もちょっと勇気をもらえるような、そんな心温まる作品です。
本の感想
「ほんの少しだけ前に進んでみようかな」と思わせてくれるような、ほっこりと温かい作品。
女性の「独立」をテーマにしているので、どの物語もポジティブな方向で着地します。
以前読んだ『ギフト』も短編でしたが、こちらは物語が少しずつ繋がる”連作短編”。
『ギフト』だと少し物足りなかったという方は、ぜひこちらも読んでみてください。
あくまでも短編なので一つの物語は短いですが、物語同士がゆるく繋がっているので一つの物語を読んでいるような気分になれます。
特に最後の物語は最初の主人公の後日談になっているので、最初と最後が繋がる連作短編が好きな方は好きなはず!
個人的には爽やかな読後感が魅力だなと感じました。
何かにつまづいてしまった人、息苦しさを感じている人は、ほんの少し心が軽くなるかも。
GW明けの鬱々とした気持ちを吹き飛ばしたい方も、ぜひ読んでみてください!
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原田マハさんのその他の作品
*「旅」と「再生」を描いた頑張る大人に読んで欲しい一冊⬇︎
【No.162】頑張る女性たちに贈る、”旅”と”再生”を描いた爽やかな短編小説『さいはての彼女』原田マハ (著)*疲れた心を温めてくれる、まるで詩のような短い短編小説集⬇︎
【No.181】疲れているときに読みたい!”小さな幸せ”に出会える20のギフト『ギフト』原田マハ(著)
印象に残った言葉(名言)
「あんたはお酒を飲むようになったら、あたしみたいに飲まれちゃだめだよ。自分も他人も楽しくなるお酒を飲める、あんた、そういう大人になるといいな」
「人生、甘くない。苦いし酸っぱいし、けっこうとんでもない。でも、そういう味をちょっとずつブレンドするからこそ、美味しくなるのよね」
「生まれてしまったのだから、命が尽きるまではとにかく生きていけばいいじゃないか。だけど誰でも生まれたからには使命があるんだ。だから生きていくことに自信を持て。自覚を持て。勇気を持て」
「死は、焦らなくても向こうのほうからいつかやってくる。だからそれまでは、命を燃やして生きろ」
「ね。生まれたんだからさ。死ぬまでは、生きていこうよ」
「結婚する相手はね、外見とか年収とか学歴とかで選ぶんじゃないの。いかに自分にとっての空気になってくれるか。それだけよ」
「命あるもの、終わりがあるから、いとおしく思えるんじゃないかな。それを、この子にゆっくり時間をかけて教えてあげてください」
「『自由になる』っていうことは、結局『いかに独立するか』ってことなんです。ややこしい、いろんな悩みや苦しみから」
「私はもう、ひとりじゃない。でも、だからこそ、いまこそ独立しよう。ときおり寄り道したり、つまづいたりしながらも、まっすぐに歩いていくために」
この本の総評
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