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こんにちは、ぽっぽです。
今日の一冊はこちら↓
『 ドラッカーと生産性の話をしよう』林總(著)
以前ご紹介した『ドラッカーと会計の話をしよう』の著者の新しい本がKindle Unlimitedにあったので読んでみました。
本の概要(あらすじ)
「この青年は、やがてドラッカーの言うように「利益のワナ」にハマってしまうのではないか」
NY行きのファーストクラスで、ひとりの青年実業家・安田と出会った西園寺。
年商100億円のアパレル会社を経営している安田。
自慢げに語る安田の話を聞いた西園寺は、彼の会社の先行きが怪しいことを察する。
3年後、ふたたび空港で安田と再会した西園寺。
別人のように変わり果てた彼の姿に西園寺は何を伝えるのかーー?
ドラッカーの名言とともに学ぶ「3つの生産性」!
3つの特徴
「生産性」の本当の意味
「生産性」の意味を知っていますか?
改めて聞かれると、意外とふんわりとしか思い浮かばない人も多いのではないでしょうか。
私も、生産性というと作業能率というくらいにしか捉えていませんでした。
ではいったい、生産性とは何なのか?
本書では、倒産寸前のアパレル会社を舞台に、「生産性の本当の意味」から「生産性向上のカギ」、そして「具体的な取りくみ方」までをストーリー形式で説明しています。
会計の知識がない人でも大丈夫。
普段の自分の仕事が会社の数字にどう結びつくのか、生産性を高めるためには何をしたらいいのか。そのヒントがたくさん散りばめられています。
生産性向上のカギ
本書では生産性を「使用した経営資源(ヒト、モノ、カネ)がどれだけの付加価値や利益を生み出したか」だと定義しています。
つまり「生産性」は、経営資源の有効活用度合いを示す指標ということですね。
そしてさらには、付加価値を増やす唯一の方法は生産性の向上だとも述べています。
ただし、経営資源の投入量を増やせば利益が増えるという従来の考え方のワナも示唆しています。
例えば、設備投資。ある病院でMRIやCTなどの高額な画像処理装置への投資をしたとします。その装置を使うためには技師を大量に採用しなければなりません。すると従業員数は増加し、一人当たりの利益は減少すると想定されます。
設備投資は、逆に労働生産性が低下し、会社全体としての利益が減ることもあり得るのです。
生産性 = 産出高 / 投入高 労働生産性 = 粗利益 / 従業員数
ではいったい、生産性向上のカギはどこにあるのでしょうか?
本書では、それを「知識の生産性」だと示しています。
知識の生産性
「知識の生産性」を高めるとはどういうことなのか?
本書では「知識労働の生産性」を高めるということに焦点を置いて、知識労働者を3つに分類し、それぞれの生産性の上げ方を説明しています。
「純粋な意味での知識労働者」:新薬の研究員、AIの技術者、大学教授、経営者など。
「テクノロジスト」:外科医、経理担当者、理学療法士、歯科医師、看護師など。
「サービス労働者」:スーパーやコンビニのレジ係、百貨店の一般店員、物流センターの作業者など。
そもそも「知識労働者」とは、情報を頭に入れているだけでなく、それを特定の仕事に応用して成果を上げる労働者のこと。
本書ではアパレル会社を例として、サービス労働者の生産性を上げるために必要なのは、肉体労働部分についての徹底したマニュアル化だと述べています。
では、どうすれば知識労働の生産性を高められるのか?
これをドラッカーの知識労働生産性を高める6ヶ条を元に説明しています。
詳しく知りたい方は、本書を読んでみてください。
本の感想
前回読んだ『ドラッカーと会計の話をしよう』がストーリー仕立てでわかりやすいなと思ったので、今回たまたま電子書籍で見つけた本書も読んでみました。
「生産性」という知っているようで意外とちゃんと理解していなかった言葉。
それを倒産の危機に直面したアパレル会社を事例として、ドラッカーの名言を用いながらわかりやすく説明してくれています。
経営者だけでなく、一般の会社員の方にもおすすめ。
今後生産性を高めていくために重要なヒントがたくさん与えられています。
難しい会計用語や出てくるわけではないので、経済や会計の知識がない方でも気軽に読めると思いますよ。
印象に残った言葉(名言)
「キャッシュフローはまさに会社にとっての血液なんだ」
「銀行に責任を押しつけているようでは、君は真の経営者にはなれない」
「組織が腐るのはトップが腐るからというのは真理」
「経営にとって大切なのは財務が健全で、キャッシュフローを稼ぐ力があるかどうかなのだ」
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