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こんにちは、ぽっぽです。
今日の一冊はこちら↓
『ドラッカーと会計の話をしよう』林總(著)
この作品は、『ドラッカーと会計の話をしよう』と『成果が出ないのは、あなたが昔の「燃費の悪いアメ車」な働き方をしているからだ』を合本したものです。
本の概要(あらすじ)
「会計のすべてはドラッカーから教わった」
経営に苦しむイタリアンレストランのオーナー。
彼はフライトで偶然出会った西園寺という男性から、一夜限りの会計の授業を受けることに。
「利益は幻想だ」とはいったいどういう意味なのか?
赤字の続く総合病院の話「病院はなぜ儲からないのか」も合わせて収録。
3つの特徴
物語仕立てで読みやすい
本書はビジネス書ですが、物語仕立てになっているので、小説をよむ感覚で気軽に読めます。
前編は、『利益は幻想である(営利組織編)』
後編は、『病院はなぜ儲からないのか(非営利組織編)』
の二本立ての構成です。
前編ではイタリアンレストランのオーナーが、後編では潰れそうな病院の副医院長が、それぞれ西園寺から学んだことを活かし、経営を立て直していくという物語です。
実際にお店や会社などを経営されている方はもちろん、これから独立や開業を考えている方にもおすすめです。
会計初心者 / 経験者どちらにもおすすめ
会計初心者の方でも、会計の専門家や経営者の方でも、どちらでも学べることがある本だと思いました。
ただ、「損益計算書って何?」というくらい全く知識がない方だと、理解するのは大変かもしれません。
私は主人公と同じように、会計の知識があれば正しい経営判断ができるものだと思っていましたが、実はそうではないのだということが、わかりました。
会計の知識はもちろん必要ですが、知識があっても使い方を間違えれば、意味がない。
期間利益の信頼性の乏しさや、決算書の欠点など、会計システムの信用できない部分をズバズバと書いてくれていました。
会計の信用できる部分、信用できない部分を知っておくことは、経営だけでなく投資などにも役立つと思います。
ドラッカーの名言
そもそもドラッカーは、マネジメントを考案した「経営学者」と言われていますが、本人自身は「社会生態学者」と名乗っていたそうです。
ドラッカーは、実戦としてのマネジメントと同時に管理会計を重視していました。
著者が会計の数々の疑問を解決できたのも、ドラッカーの一連の著作に出会ったからだと書いています。
本書には、そんなドラッカーの引用が多数でてきます。
目標の達成に関しては、目先すなわち二、三年先と、その先の将来すなわち五年以上先との間のバランスを考える必要がある。このバランスは管理可能な支出についての予算によって実現される。近い将来と遠い将来のバランスに影響を及ぼす意思決定は、すべて管理可能な支出についての決定によって行わなければならない。
企業の目的の定義は一つしかない。それは、顧客を創造することである。
本書から学んだこと
利益=儲けではない。儲けとは”キャッシュフロー”のこと
収支計算と利益計算のタイミングにはズレがある
コストと利益の間に明確な因果関係はない
他にもたくさん、知識としての会計ではなく、実務の面から会計について学ぶことができます。
詳しい内容を知りたい方は、こちらを是非読んでみてください。
印象に残った言葉(名言)
「利益と儲けの区別がつかないのは会計がわかっていない証拠だ」
「君が信じきっている、”利益”というものが、いかにいい加減な代物か、そのことを知らなくてはならない」
「投資家のウォーレン・バフェットは、会社の内容を知りたいときには証券アナリストには聞かないといっていた。彼らは利益を問題にする。利益が問題なのではない。バフェットは銀行のローン・アナリストに聞くという。キャッシュフローを問題にするからである」
「かかったコストは書かれていても、どれだけムダがあったかは決算書とにらめっこしてもわからない」
この本の総評
[…] 以前ご紹介した『ドラッカーと会計の話をしよう』の著者の新しい本がKindle Unlimitedにあったので読んでみました。 […]